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【書評】福田誠治「子供たちに未来の学力をフィンランドの学力観に学べ」その2【日本の教育史】

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日本の教育史

前回は日本の教育の現状について纏めてみました。PISA(国際学力テスト)から読み解く日本の学力、世界の教育とはどのようなものか簡潔に書いてみました。

日本の教育に関する違和感が少しずつ明確になってきたと同時に、日本の教育を歴史から紐解くことでさらに深まるのではないかと思い、今回は「日本の教育の歴史」について纏めたいと思います。

僕が確認してみたいことは以下の3つ!

  1. 日本の今の教育は第二次世界大戦後のGHQアメリカ)によってもたらされたものであることに間違いはないか
  2. いつから知識詰め込み型、記憶力測定テストが主流になったのか
  3. ゆとり教育は悪と言われる意味は何なのか(自分はゆとり世代なので。笑)

これらのことを紐解くことで、奈良シニア大学が社会にもたらすことができることが大きくなるんじゃないかという妄想を抱きつつ示して行きたいと思います。

参考にしたのは、前回同様にこちらの本。

 

*1

↑この本もめちゃくちゃ面白いからおススメです。

世界の「教育」の分岐点

教育の大きな分岐点となったのは産業革命 - Wikipediaだそう。産業革命によって、知識中心の教育になったとのこと。具体的に、産業革命までは、農民は農業ができるようになれば良い教育だとされていて、就くべき職業によって教育の中身が異なる教育(社会の中での生活力を含めた労働力を身につけること)であったそうです。

日本の「教育」の分岐点

日本では明治以降、納税とともに教育が義務化された。(義務教育)

そして、太平洋戦争敗戦後、民主化の道を歩むわけですが戦後改革は皆様もご存知の通りこれらの改革がありました。

  1. 選挙法改正
  2. 労働改革(労働三法制定)
  3. 財閥解体
  4. 農地改革
  5. 日本国憲法の制定
  6. 教育の民主化

「6:教育の民主化」とは、つまり、中学校までが義務教育、高校から職業高校普通高校に分けられるというもの。国家が一定レベルまで整備されると、義務として教育システムが構築されるようです。

そんな中、ルソーはめちゃくちゃカッコいいことを言っている。

子供は子供だけの独自の世界を経験することで大人になる

つまり、子供の権利とは、子供時代を保証することである!!

なのに今は、子供をすぐに大人っぽく振る舞わせようとして、詰め込み教育がなされているわけだ。これじゃ、中身の詰まっていないお弁当箱みたいな感じですね。

アメリカがもたらしたのは知識詰め込み型教育ではない!?

元々日本は、教師が一方的に子供に知識を注入するスタイルで教育を行ってきたが、「大正自由教育運動」が行われ、1947年にアメリGHQにもたらされた進歩主義教育が早くからもたらされた。つまり、教師・教科書中心の教育から、児童中心の教育へと移行することになったみたい。

僕が、冒頭で説明した、GHQアメリカ)が知識注入型の教育を導入したというのは全くもって間違っていて、むしろその逆であったことが判明!

フィンランドの生徒中心主義教育は1970年からということは、それよりも早くに日本には導入されていた!それなのに、1950年半ばに、左右両陣営の政争の具となり、再び知識詰め込み型の過去問教育に戻った。(政治の都合)

子供は未熟だから、政府が教育内容を含め、子供に施すものと考えた。

 知識詰め込み型の教育が良かった?

日本の知識詰め込み型の教育がが一定の成果を上げて、教育水準が高い国となったみたい。そこには、社会的背景も潜んでいると筆者は言っている。例えばこう。

おもちゃや外遊びに、子供の工夫があり、生活の中に知恵を働かせ、体を動かすことがあった。テレビがなかったから、学校で学ぶものは子供にとってとても面白いものだった。よって、学校の詰め込み教育は子供の生活体験に支えられていた。

 詰め込み型の教育と日本の社会が組み合わさっていたんだろう。

しかし、「知識詰め込み型教育が一定の成果を得る」と知ったサッチャー(英首相)とレーガン米大統領)が、1980年代に知識詰め込み型教育をビジネスとして目を向けた。そんな新自由主義の中で、学力はお金を出して買うもの(サービス)となった。

 これからの日本の教育の未来はいかに

今の日本の教育はまさに過渡期で分岐点に来ていると言っても過言ではないですね。日本の教育の未来は以下の3つかと。

  1. アメリカ型の競争学力
  2. ヨーロッパの協力学力
  3. 新たなアジア型教育を作る

奈良シニア大学を通じて、3番目のアジア型教育を作りたいなぁ。

まとめ

これまでの話を纏めるとザッとこんな感じ。

子供は未熟だから、政府が教育内容を含め、子供に施すものと考えた。

進歩主義教育(子供が自らを探求し、自分の人生に関わるものを学び、じぶんの思想、考え方を学び、哲学し、社会の中で様々な人間関係を作りながら自立でき人間を作ろう)が行われる。

政治の理由で知識詰め込み型教育に逆戻り

社会的な背景もあり、知識詰め込み型の教育が一定の成果をあげる

イギリス・アメリカが注目

新自由主義の中。学力は商品に過ぎないという考えが主流になる

「できるだけ良い学力を、できるだけ良い学校から買う」ようになる

教育に市場原理に組み込まれる

よい学習のためには塾で学ぶ、英会話スクールで学ぶようになる

お金で教育を手にするものになる

教育は時代の変化とともに変わっていきますね。今の日本の教育が良くないのは、単に知識詰め込み型の教育だからということではなくて、時代のニーズにあっていないことにあるようですね。

例えば、知識詰め込み型教育を批判することは簡単だけど、ある一定の成果が出てしまっている。しかも、一定の成果が出た背景には、テレビを始めとする情報入手方法が少なかったため、かえって学校での知識詰め込みが功を奏した側面がある。

ということは、最も大切なことは、テレビを始めとする情報入手方法が少なかったため、かえって学校での知識詰め込みが功を奏したという因果関係にあるような気がする。

スマホによって自由に情報へアクセスでき、AIが問題解決してくれるような時代に突入する中で、これまで通りに知識詰め込み型教育をしていたらそりゃ国際社会の中で取り残されていくわけだな。納得!

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前回の記事はこちらから

【書評】福田誠治「子供たちに未来の学力をフィンランドの学力観に学べ」その1【日本の教育の今】 - YUITOBLOG

www.yuitotsubakino.jp

 

 

 

*1:Amazonより参照